ミリタリーサープラスのラベル判定ガイド
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サープラスのラベル判定ガイド |
■アメリカ軍のラベル 下の写真はM-65フィールドジャケット内側につけられているラベルである。1950年代以前は衣料に直接プリントされたものが多かったが、朝鮮戦争後付近からラベルとして縫い付けられるようになった。軍は民間の提携会社に基本仕様(MILスペックと呼ばれる)を渡し、発注する仕組みになっている。ラベルはいわばその仕様をクリアした証であり、その物品が生産された年代などを判別する一手段となる。 |
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(1).サイズ表示 写真はSサイズの標準という意味。BDUなどはXS、S、M、Lの順に大きくなる。体型に合わせて、Long、Shortなどのバリエーションが存在する。 (2).身長、胸囲の (3).物品番号 (4).物品名 (5).国防兵站局発注番号 (6).納入メーカー (7).取り扱い注意書き |
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■M-65フィールドジャケット用ライナー 左はM-65フィールドジャケット用ライナーにつれられているラベル。ミディアムサイズで、製造年は1987年。 CONTRACTOR、つまり受注契約メーカーはダラス・ユニフォーム社、製造メーカーはホルムズ・インダストリー社となる。 ちなみに、80年代から野戦用装備につけられるラベルは緑色のものになった。また、BDUなどは、サイズ表示が別のラベルとして襟首内側に付けられているものもある。 90年代に入ると、それまでのDLA表示からSPO表示に変わったものが生産されるようになる。これは軍の納品システムの改善によるものと思われる。 また、ピストルベルトやサスペンダーなどの一部装備の中には、ラベルではなく、インクによる直接印刷によってスペックが記載されているものも存在する。 |
![]() ▲ポケット裏 ▼ウエスト内側 ![]() |
■ウッドランドBDUトラウザー これはアメリカ全軍で支給されているウッドランドカモフラージュBDU(バトル・ドレス・ユニフォーム)ズボンのラベル。 発注番号を見ると、SPO100-96-D-0332となっていることから、96年度に発注されたものと判別できる。DLAナンバーではなくSPOナンバー(正確にはSP0)となっていることにも注目。これは、90年代半ばから、軍の支給品生産の入札制度が変更になったためである。その区切りは、1978年のDLA変更のときよりもあいまいで、何年から、というようなはっきりした区切りはないようだ。 ウッドランドBDUはホンジュラスなどの中南米でアッセンブル(生地をアメリカ国内から輸出し、製造単価の安い海外で作成)したもの(TRU-SPECなど)も出まわっており、そのような場合は、ウエスト内側に明記されている場合が多い。 また、BDUの生地そのものが80年代に生産されたものとは異なっており、それまでは100%コットンであったのが、50%ナイロン化学繊維を含むものに変更された。ナイロンを使用することで、生地が丈夫になり、洗濯などによる染料の落ちを防いでいる。生地の風合いは、コットン100に比べややゴワついた感じがある。また、補強用にカーボーンファイバーが1%含まれているものも存在する。 このタイプは国防省によるとType VI woodland camouflage enhanced hot weather coatsというようだ。 |
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■バトルキャップ 左はBDU用の帽子のラベル。96年製のもので、やはりSPOナンバーとなっている。珍しいのは、MADE IN U.S.A.と明記されていることで、製造元のPROPPER INTERNATIONALはモンタナ州セントチャールズに本社があり、テネシー州ウェイベリーの工場で生産されたものと考えられる。そのため、あえて表記しているのであろう。ラベル脇にはインスペクト印(黒墨で、大抵は数字が押されている)があることから軍の放出品であることは推測できる。 |
■タクティカルロードベアリングベスト後期改良型
![]() 00年製。NSN# 8415-01-296-8878 |
■ノーメックスフライトグローブ![]() 95年製。NSN# 8415-01-029-0111 ■PASGTフリッツヘルメット(バリスティックヘルメット) |