平成15年度 海上自衛隊観艦式
![]() 平成15年10月24日~26日に相模湾で開催された海上自衛隊観艦式の模様をレポート。 |
![]() ゲートをくぐると自衛隊のマスコットキャラ、ピクルス君とパセリちゃんが出迎える。 |
![]() 海上自衛隊横須賀基地、吉倉埠頭に並ぶ海自の護衛艦群。 |
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![]() 今回乗船するのは、護衛艦「たちかぜ」(DDG-168)。 我が国初のコンピュータ搭載型ミサイル護衛艦。全長145m、基準排水量3850t、6万馬力、最大速力32Kt、乗員236名。 |
![]() 出迎える乗員。太刀風とは、刀を振ったときに巻き起こる風を意味する。 この船、なんと、護衛艦隊の旗艦。つまり、海自の艦船主力部隊の司令官が乗船するのだ!! |
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![]() これが司令官の乗る印、海将旗。DDG「たちかぜ」は昭和51年3月に竣工した。艦齢28才だが、あと3年ほどで退役となる。 |
![]() 出航まで時間があるので、食堂にて休憩。お茶や乾パンなどの無料配布があった。非常食の乾パンではあるが、やけにうまい!! |
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![]() 食堂脇に飾ってあった、ロープ結びのサンプル。 |
![]() 太刀風の武装を紹介。艦両舷にある20mm機関砲。愛称ファランクス。発射速度は毎分約3000発。 |
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![]() 艦首にある54口径5インチ単装速射砲。口径は126mmなのだが、旧型のため、126mm速射砲とは異なり、人が乗り込んで操作する。発射速度は毎分約30発。 |
![]() 小型艦船には76mm速射砲、大型艦船には126mm速射砲が搭載されている。前回乗った「はつゆき」は76mmが搭載されていた。 |
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![]() 速射砲のすぐ後ろには、アスロック発射装置。潜水艦攻撃用の魚雷を遠距離に飛ばすため、魚雷の後部にロケットを付けて発射、魚雷は目標上空でパラシュートを開き着水する。 |
![]() 発射炎は強烈で甲板は真っ黒く焼きただれてしまい、甲板のペンキはすべて塗り替えるそうだ。そもそも戦闘時は甲板に可燃性のペンキは塗らないようだが。 |
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![]() 艦尾には「たちかぜ」級独自のスタンダード対空ミサイル発射装置がある。この対空ミサイルシステムを「ターターシステム」と呼ぶ。当初はターターミサイルだったが、現在ではより進化したスタンダードミサイルをターターシステムで制御している。 形式名はMk13MOD1、射程30km、長さ4.5m、重量610kgのセミアクティブホーミング式のミサイルだ。 艦側がレーダーで同時に2目標を監視しつつ目標の未来位置へ発射、誘導、目標へ近づいたら、ミサイル自らが発するレーダー波によって目標を追尾、撃墜する。青いミサイルは模擬弾。実弾は白色。発射台甲板下に最大40発のミサイルが直立格納されている。 |
![]() スタンダードミサイル発射装填の映像 (MOV形式、2.4MB、右クリックで対象ファイル保存してご覧ください) |
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![]() ブリッヂ上部甲板に設置してあった銃座。MINIMIやM2、MG62機関銃が装着可能。 |
![]() 艦両舷にあるチャフ発射装置。 そのほかには3連装短魚雷発射管なども装備。 |
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![]() まだ演習海域には時間があるので艦内を散策。 これは3次元レーダー。くるくる回っている。 |
![]() 当たり前だが、双眼鏡やジャイロは必ず装備されている。 |
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![]() まずはブリッヂへ。 船員と一般市民でごった返す。 |
![]() 「はつゆき」同様にブリッヂ右後ろには必ず航海地図テーブルがある。 |
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![]() 水上レーダーをモニターする隊員。 |
![]() 浦賀水道と、東京湾の千葉側がよく見える。 |
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![]() 航海用の掲示板。 |
![]() ブリッヂ上部甲板から進行方向を望む。この日はドピーカン。最高にすがすがしい!! |
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![]() 遭難用発信器。使用していないため日焼けしている。 |
![]() GPSアンテナ。 大島、初島、熱海が見えてきたあたりでそろそろ演習海域の相模湾ど真ん中。 |
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![]() 左舷に海士が整列する。観艦式の始まりだ。 |
![]() まずは観閲部隊が左舷を通過、先頭はDD「むらさめ」 4550t |
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![]() つづいて第1護衛隊群(横須賀)の旗艦DDH「しらね」。5200t |
![]() 第1護衛隊群、最新のイージス艦、DDG「きりしま」。7250t |
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![]() 第1護衛隊群、むらさめ級7番艦、DD「いかづち」4,550t |
![]() 第2護衛隊群(佐世保)、あさぎり級2番艦、DD「やまぎり」3500t |
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![]() 第3護衛隊群(舞鶴)、DD「ゆうぎり」 |
![]() 第3護衛隊群、DD「はまぎり」 |
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![]() その後、艦は転進、その光景のすごさと言ったら圧巻。見渡す限り自衛隊の船。大パノラマだ。 |
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■海自の艦艇部隊編成について ちょっとここで海自の艦艇部隊の編成についてお勉強しましょう。 海自の艦艇部隊は大きく分けて、主力となる「自衛艦隊」と、5つの「地方隊」からなります。自衛艦隊はさらに「護衛艦隊」、「潜水艦隊」、「掃海隊群」に分けられます。護衛艦隊はさらに、「第1護衛隊群」から「第4護衛隊群」の4つで編成され、横須賀、佐世保、舞鶴、呉をそれぞれ母港としています。潜水艦隊は2つの潜水隊群で編成され、呉と、横須賀を母港としています。 一つの護衛隊群は「八八艦隊構想」と言って、8隻の護衛艦と8機の哨戒ヘリコプターからなります。現在はDDHを旗艦として、5隻のDD、2隻のDDGという編成になります。DDHとはヘリコプター護衛艦、DDGはミサイル護衛艦、DDは護衛艦を意味します。
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![]() 普段はあまり見ることができない潜水艦も! 「なるしお」 |
![]() 「あきしお」 |
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![]() 「ゆきしお」 |
![]() 「さちしお」逆光だし船体番号もなく、真っ黒。 潜水艦は区別が付かない。 |
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![]() 第2護衛隊群所属、むらさめ級3番艦「ゆうだち」 |
![]() 掃海母艦 「うらが」 |
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![]() 掃海艇「やえやま」 |
![]() 輸送艦「くにさき」。おおすみ級の3番艦で15年に竣工したばかり。8900トンの巨体はまるで空母を連想させる。 |
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![]() P-3C対戦哨戒機 |
![]() E-2C早期警戒機 (空自) |
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![]() RF-4E偵察機(空自) |
![]() F-15J戦闘機(空自) |
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![]() SH-60J |
![]() CH-47 |
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![]() TC-90 |
![]() US-1A |
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![]() 護衛艦から放たれた、ボフォース対潜ロケット弾が着弾 |
![]() 126mm砲も水上で炸裂!! 少し遅れて爆音と衝撃が伝わる |
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![]() 潜水艦の緊急浮上 |
![]() SH-60JがDDHの甲板から離陸。 |
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![]() 護衛艦がフレアを発射 。また、甲板散水を行って、補給艦を防御する。 |
![]() その横を補給艦が補給しながら通過。 |
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![]() IRフレアは水上でもしばらく発光し、煙を噴いている。 |
![]() SH-60JがIRフレアーを発射。 |
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![]() P3Cが対潜爆弾を投下。水中を介して衝撃がガツンと伝わってくる。 |
![]() US-1Aが離着水を披露。 |
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![]() 高速ミサイル艇、826「くまたか」 50ノットも出る。 |
![]() 高速ミサイル艇、827「おおたか」 とにかくスピードが速い。 |
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![]() LCAC、ホバークラフト |
![]() DDG「はたかぜ」。艦首にスタンダードSAM単装発射機を備える変わった艦容。 |
